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AIと恋する時代がやって来る?切ないラブストーリーに酔いしれたいあなたへ

2016.06.30 | 人間ドラマ

著者:こにまゆた

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今やバーチャルな世界でさまざまな体験ができるようになったが、AI(人工知能)と緊密な関係を結んだことが無い人でも、大好きなアニメ声優さんのモーニングコールに酔いしれたり、iPhoneのSiri機能に話しかけて孤独を癒した経験はあるハズ。
スパイク・ジョーンズ監督の「her/世界でひとつの彼女」は、そんな声(Voice)が重要なファクターになっている。
ある時、離婚を決意できずにいる主人公セオドア(ホアキン・フェニックス)は、人工知能型OS(オペレーションシステム)のサマンサをインストールする。彼女は寂しいセオドアの生活に光を注ぎ、恋人のようになるが、リアルな存在ではない彼女との関係に亀裂が生じ始める。
一見ありふれたラブストーリーのようだが、そこはスパイク・ジョーンズ監督ならではの視点が随所に見られる。舞台こそLAあたりの近未来的な都市のようだが、人々の暮らしぶりを見る限り、現代の私たちとあまり変わらない生活を送っている。監督は、私たちの生活の延長線上にAIとの関係が構築されているということをさりげなく伝えているのだ。
そして、セオドアの仕事がメール代筆業というのもかなり面白い。どんなにデジタルが発達しても人の営みがある限り、気持ちを伝えるのはハートだと言うことなのかもしれない。

またこの映画で特筆すべき点は、サマンサのセクシーな声を担当したスカーレット・ヨハンソンだ。声だけの出演にもかかわらずOSとは思えない存在感で、ローマ映画祭では主演女優賞を獲得するという快挙を果たしたほど。脇役もオスカー級の女優を配して映画に花を添えているのも監督の粋な計らいだ。

「トランセンデンス」
人工知能が独り歩きする恐怖を描くジョニー・デップ主演のSFサスペンス。確かに有能な科学者や哲学者の脳を、死んだ後も永久保存したいという欲求は理解できるが、ネットワーク化されることですべての権力や情報を掌握できてしまう怖さはつきまとう。最近は深層心理まで学習できるAIも開発されているが、近い将来起きそうなテクノロジーの功罪を「インセプション」で圧倒的な映像を魅せつけたウォーリー・フィスターが初監督した作品。

「A.I.」
今やとっても懐かしいキューブリック原案&スピルバーグ監督の作品。愛情を持つロボットが開発されるが、人間にとっては癒しと未知の恐怖は背中合わせ。ピノキオのようなおとぎ話とロボット社会への警鐘をミックスさせたようなSFファンタジーだが、ジゴロロボットとして登場するジュード・ローがやけに気になったのは私だけか!?


「her/世界でひとつの彼女」

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「トランセンデンス」

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「her/世界でひとつの彼女」Copyright(C)2013 Untitled Rick Howard Company LLC. All Rights Reserved. Photo courtesy of Warner Bros. Pictures
「トランセンデンス」(C)2014 Alcon Entertainment, LLC All Rights Reserved.


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